みなさんはPC作業用マウスはどのようなものを使用しているでしょうか。
私はと言うと
- 有線の普通のマウス
- 光学式のマウス
- トラックボールマウス
と、時代の流れにあらがうことなくマウスを変更してきました。
トラックボールマウスでは初めて使用したのがロジクールのM570tだったのですが、このほどロジクールのトラックボールマウスでは最上位モデルとなるMX ERGOを購入してみました。
これが本当に
でも値段はかなり高い…。
ということで、今回の記事ではロジクールのトラックボールマウスであるM570tとMX ERGOを徹底比較することによってMX ERGOは高いなりの価値があるのか、迷っている人はどっちをかうのがおすすめなのかなどなどについて解説していきたいと思います。
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M570tとMX ERGOを徹底比較
さて、ここからはM570tとMX ERGOについて具体的に機能・使用感・おすすめポイントなどを比較レビューしていきます。
これからM570tまたはMX ERGO買おうと思っている人・M570tを持っていてMX ERGOに買い替えようか迷っている人に参考になればと思います。
外観の比較
上の6つの画像はM570t(左)とMX ERGO(右)の外観を上下左右前後で比較したものです。
大きさはひとまわりくらいMX ERGOの方が大きいといった印象です。
画像だとわかりにくいかもしれませんが、肉眼で見ると明らかにM570tの方が安っぽいです。
またM570tの本体がスクロールホイール以外全てプラスティックで出来ているのに対し、MX ERGOは上の画像のように一部マット加工が施されたゴム素材によって覆われています。
このため、手の汗による滑りがほとんどないのでより快適にマウス操作が可能となっています。
価格の比較
M570t | MX ERGO | |
---|---|---|
定価 | 5500円 | 12700円 |
上表の価格はメーカー公式サイトで購入した場合の、M570tとMX ERGOの価格(定価)です。
定価はMX ERGOの方がM570tよりも7200円高い(およそ2.3倍)です。
正直あまり専門的な作業をしない人には価値が2.3倍もあるようには感じられないのではないでしょうか(私もその一人)。
ただM570tを使っていてMX ERGOに移行すると使い心地が良すぎてM570tに戻れないのも事実。
やっぱり見た目はM570tの方が圧倒的に安っぽいし、トラックボールの使用感も明らかにMX ERGOの方が上だと思います。
その他、価格に見合うだけの機能なのかということは置いておいてかなり便利な機能もあるので以下に書いていきます。
重さの比較
M570t | MX ERGO | ||
---|---|---|---|
メタルプレート無 | メタルプレート有 | ||
重さ | 142g | 164g | 259g |
重さはMX ERGOの方がM570tよりも117g重くなっています(およそ1.82倍)。
重さの原因はMX ERGOで初めて実装されたメタルプレートです(上図参照)。
このメタルプレートの重さが95gと、普通のマウスと同じくらいの重さがあるためMX ERGOはかなり重たくなってしまっています。
私は最初はM570tを使っていたのでMX ERGOを初めて持ってみた時には重さに驚きました。
このようにMX ERGOはM570tに比べてかなり重たくなっているので持ち運び性能に関してはM570tに劣っていると言えます。
ただ、上の比較画像にあるようにM570の底面には上下左右四か所の一部にしか滑り止め用のゴムが付いていないのに対し、MX ERGOの底面(のメタルプレート)は全面がゴムで覆われています。
このため、M570tは軽いことも影響してデスクで使用するとややマウスの安定感が劣るように感じます。
一方で、MX ERGOの方は重さと底面のゴム被覆によって非常に安定して使用できるように感じます。
重たいので落とすと致命的な故障をしかねませんからね。
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バッテリーの比較
M570t | MX ERGO | |
---|---|---|
バッテリー | 単三電池(1本) | 充電式リチウムポリマー電池 |
電池寿命 | 最長18カ月 | 最長4カ月(フル充電時) |
バッテリーの使用はM570tとMX ERGOでは根本的に違います。
M570tが単三電池で作動するのに対し、MX ERGOは付属のmicro USB(Type-B)ケーブルにより充電し作動します。
いちいち電池の交換が必要なく面倒が省けたということ、電池を使用しないのである意味エコであるという良い見方もできなくはないと思います。
が、そもそもm570tは公式サイトの説明にもあるように『電池式であることを忘れる』くらい寿命が長いです。
M570tの公式のスペック説明では電池寿命が最長18カ月と書かれていますが私の場合、結構ヘビーユースの割に2年ちょいほど電池が持ちました(電池によっても違うのかもしれませんが)。
充電池を搭載したことによってやや本体が重くなったことを考えるとあまり必要のない変更点のようにも思えます。
ただ、MX ERGOも1分の充電でほぼ丸一日、フル充電で最長4カ月持つということなので不便と言うことは全くありません。
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PCとの接続方法の比較
M570t | MX ERGO | ||
---|---|---|---|
PCとの接続方法 | Unifyingレシーバーによる接続 | Unifyingレシーバーによる接続 | Bluetooth接続 |
M570tとMX ERGOにはともにUnifyingレシーバーと呼ばれる小型の無線受信機(左上画像参照)が付属していて、これをPCのUSBポートに差し込む(右上画像参照)ことによってトラックボールマウスとして使用できるようになっています。
MX ERGOではこのUnifyingレシーバーに加えて、BluetoothでもPCに接続することが可能となっています。
多くのタブレットPCのようにUSBポートが1つしかついていないPCの場合、Unifyingレシーバーのみの接続方法であるM570tを使ってしまうとその他のUSB機器を使用できなくなってしまいます。
その点、MX ERGOはBluetooth接続にも対応しているのでUSBポートがない(今どきはあまりないが)PCでも接続ができる点はメリットだと思います。
使いやすさの比較
ここでは実際にM570tとMX ERGOを使用してみた私の実感として以下の2つの点について比較・レビューしてみたいと思います。
- トラックボールの動かしやすさ
- 腕の疲労感
トラックボールの動かしやすさ
トラックボールの動かしやすさは断然MX ERGOの方が上だと思います。
上の動画はエレコムのUSBハブを使ってM570tとMX ERGOをPCに同時接続してトラックボールの動かしやすさを比較してみたものです。
ぜひ音量を大きくしてトラックボールを動かしたときの音を聞いてみてください。
M570tの方は一見スムーズにボールが動いているようですが『カチャカチャ』と若干空回りしているような軽い音が聞こえると思います。
M570tではトラックボールと本体の穴の間のすき間がやや大きいため、カーソルを置きたい場所に置こうとすると『カチャッ』という音とともにカーソルが目的の場所からややずれることがあるためイラっとさせられることがたまにありました。
そのため精密さを要する作業時にはM570tはあまり向いていないんじゃないかなと思います。
MX ERGOの場合トラックボールが本体の穴にほぼすき間なくピタッとハマっているため動画にあるようにボールを動かすと摩擦音のようなものが聞こえますが、決して動かしにくいということはない上にカーソルが目的の場所にピタッと止まります。
またすでに触れたようにM570tはトラックボールと本体の穴との間に少しすき間が大きいです。
私はソファに座りながらパソコンデスクの天板を斜めに傾けて作業するのですが、天板の角度を少し急にするとトラックボールが浮いてしまってマウス操作が困難になることが良くありました。
一方でMX ERGOはぴったりとトラックボールがハマっているために、デスクの天板の角度が少し急でもマウス操作に支障はほとんどありません。
腕の疲労感
M570tにはなかったMX ERGO最大の特徴ともいえるのが独自の調節ヒンジです。
この調節ヒンジによってマウス底面にあるメタルプレートを0度または20度の角度に調節することができ、より快適な手の位置で操作が可能となっています。
一つ注意すると、公式サイトにはまるで0度から20度まで無段階に角度を調節できるようなGIFが掲載されていますが実際は0度と20度の2パターンだけです。
普通に座った姿勢で床と水平な天板のデスクで使う分には0度の状態でほとんど腕の疲労感を感じることはないので、M570tと比較してさほど優れた点はないとも言えます。
ただ、私のようにリラックスした姿勢でデスクの天板を斜めにしてPC作業をすることが多い人には0度の状態のマウスではやや腕の疲れを感じることがあるかもしれません。
その点20度の角度を付けることによって、より姿勢に合った手の位置でマウスがフィットするので腕の疲労軽減にかなり貢献する印象があります。
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ボタンの比較
M570tとMX ERGOにはそれぞれ様々なPC作業中に力を発揮するいくつかのボタンが搭載されています。
そこで、2つのトラックボールに関して以下の4点を比較・レビューしてみたいと思います。
- ボタン数
- スクロールホイール(中央ボタン)
- 精密モードボタン(MX ERGOのみ)
- Easy-Switch™(MX ERGOのみ)
ボタン数
M570t | MX ERGO | |
---|---|---|
ボタン数 | 5 | 8 |
ボタン数はMX ERGOの方がM570tよりも3つ多いです。
MX ERGO、M570tともに専用のアプリケーションをダウンロードすることによってボタンの役割を
カスタマイズすることが可能となっています。
(例)コピーやペースト、タスクビュー、ウィンドウの切り替えなど
(参考)専用アプリケーションダウンロード
M570t『SetPoint』:https://support.logi.com/hc/ja/articles/360025141274
MX ERGO『Logicool Options』:https://support.logi.com/hc/ja/articles/360025297893
M570tで割り当てカスタマイズ可能なボタンが3つ(中央ボタン・左クリック横の2つのボタン)に対し、MX ERGOが6つ(中央ボタン・スクロールホイール左・スクロールホイール右・左クリック横のボタン2つ・精密モードボタン)と割り当てられるボタンが3つ多いです。
個人的にはMX ERGOで役割をカスタマイズできるスクロールホイールの右と左は画面の水平スクロール以外には使用しない、というよりもそもそも中央ボタンを左右に傾けることによって右スクロール・左スクロールの役割を割り当てているのでその他の操作では使いづらいと感じます。
スクロールホイール(中央ボタン)
M570t | MX ERGO | |
---|---|---|
水平スクロール機能(チルト機能) | 無し | 有り |
スクロールホイール(中央ボタン)はMX ERGO、m570tともに搭載されていますがMX ERGOにはチルト機能(水平スクロール機能)が付加されています。
上の3つの画像のようにMX ERGOではスクロールホイールを左右に傾けることによって、上下だけでなく左右にも画面をスクロールすることが可能となっています。
チルト機能による水平スクロールはエクセルなどの表計算ソフトを多用する人には便利な機能だと思います。
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精密モードボタン(MX ERGOのみ)
MX ERGOにはM570tには存在しなかった精密モードボタンが存在します(初期設定時はボールの右後ろの設定)。
トラックボールの右後ろにある精密モードボタンを押すとカーソルの移動速度が体感でおよそ4分の1程度になります(これは設定によって変更可能)。
上の動画は通常モードから精密モードに切り替えた際のカーソルの速度を比較したものなので参考にしてみてください。
精密モードは描画などのより精密な作業を行う場合に力を発揮するのではないでしょうか。
ただし普段のPC作業(エクセルWordなど)には一切使用しないモードとも言えます。
そこで私の場合は、前述の専用アプリケーション『Logicool Options』を使って、初期設定で精密モードが割り当てられていたボタンに新たに2種類の速度(普通・やや早い)の切り替えに使用できるようにカスタマイズしています(上図参照)。
Easy-Switch™(MX ERGOのみ)
上の画像にあるように、MX ERGOではスクロールホイールのすぐ下にEasy-Switch™ボタンが存在します。
Logicool FLOW™テクノロジーを利用して複数のPC(二台)の間にMX ERGO一台を接続してシームレスに作業可能となっています。
簡単に説明するとEasy-Switch™ボタンが左上画像のように『1』が点灯している状態でPC1に接続し、右上画像のように『2』が点灯している状態でPC2に接続するとPC1・PC2の二台を一つのMX ERGOで動かすことが出来るようになります。
用途としては、例えば一方のPCからファイルや画像などをマウスの切り替えなしに移動&コピーが可能になります。
たしかにすごい技術ですが、よほど専門的な作業でもない限りPC二台を同時接続してしようすることはないような…。
常にPCを2台使用して作業するという人にマウス1つで作業ができるのでとても便利ではあると思います。
少なくともブログを書いたりYouTubeを見るだけの私には一生使うことのない機能かもしれませんが…。
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あなたにはどっちがおすすめ?
これまでのM570tとMX ERGOの比較から、今どちらを買おうか迷っているあなたにどちらがおすすめなのかご紹介してみます。
こんな人にはM570tがおすすめ!
M570tがおすすめなのはこんな人!
- トラックボールマウスを買うのが初めての人
- PC作業にそこまで専門性・精密性を必要としない人
- PC作業を外ですることが多い人
上記の比較の中でも見てきたようにM570tまたはMX ERGOのどちらかを買おうという場合にネックとなるのは
- 価格
- 精密性(トラックボールの動かしやすさ等)
- 快適性(調節ヒンジによる手の位置の快適性)
- 重さ
- 専門性(Logicool FLOW™テクノロジーによる複数PC同時接続等)
の5つだと思います。
まず、価格はMX ERGOの方が圧倒的に高いのでこれが初めてトラックボールマウスを買うという人の場合はとりあえずM570tを試してみることを全力でおすすめします。
また、トラックボールの動かしやすさに関してですが使っていくうちにややM570tの方に不満点が出てくることもあると思いますが、値段の差ほどの障害ではありません。
快適性に関しては圧倒的にMX ERGOの方が上ではありますが、私の場合M570t・MX ERGOの両方を使ったことがあるためにそう思うだけで、私も始めてM570tを使用した時はその快適性に驚いたものでした。
重さに関してはM570tの方が断然軽いので、PCを外に持ち出して作業することが多いという人にはM570tの方がおすすめです。
最後に専門性に関してですが、確かにMX ERGOの複数同時PC接続によるシームレスな操作というのはすごい技術であるとは思いますがあまり使用する場面というものがないようにも感じます。
そういった意味で、エントリーモデルであるM570tはそれほど多機能と言うわけでもない代わりに値段も手ごろでコストパフォーマンスが非常にいいアイテムです。
まとめると、フットワークの軽い・トラックボールマウス初心者で・PC作業に専門性を必要としないといった人にM570tがとてもおすすめということになりそうです。
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こんな人にはMX ERGOがおすすめ!
MX ERGOがおすすめなのはこんな人!
- お金に余裕がある人
- PC作業に専門性・精密性を必要とする人
- M570tを持っていて、さらに快適性を追求したい人
- 外であまりPC作業をしない人
すでにM570tがおすすめなのはこんな人のところでお話ししたようにM570tとMX ERGOどちらを買うかもよった時にネックとなるのは
- 価格
- 精密性(トラックボールの動かしやすさ等)
- 快適性(調節ヒンジによる手の位置の快適性)
- 重さ
- 専門性(Logicool FLOW™テクノロジーによる複数PC同時接続等)
の5つでした。
機能面の話ではないので元も子もないのですが、価格に関してはMX ERGOの方がかなり高いのでお金に余裕がある場合はMX ERGOの購入を検討してもいいと思います。
トラックボールの動かしやすさや使いやすさに関しては個人的な感想にはなりますが、今まで見てきたようにダントツでMX ERGOです。
正直M570tを使用してきてそこまで不満に思ったことはないので、価格の差以上に価値はないのではないかと思っていたのですがMX ERGOを使用した後でM570tを使用するととても使いづらい気がしてもうM570tには戻れません。
快適性に関してもやはり独自の調節ヒンジによって、PC作業をする姿勢に合わせてマウスの角度を0度または20度に変えられるということでかなり快適に疲労感なく作業ができるという点がとてもおすすめです。
重さに関しては既述の通り、かなり重たいのでPCと合わせて外に持ち出して…としているとかなり面倒くさいと思います(私は携帯ケースを購入して外に持ち出していますが…)。
なので、基本的には家で作業をするということが多い方にMX ERGOはおすすめだと思います。
最後に専門性に関してですが、複数PC同時接続可能ということで2台のPCを行ったり来たりしながら作業をするといった、より専門的な作業をするという人の場合はMX ERGO一択だと思います。
私の場合複数PCで作業することなど全くないのでこの機能は無用の長物ではあるのですが、ほぼ倍以上の価格でMX ERGOを買って『失敗したなぁ…』と思うこともなくとても満足しています。
価格の面からも機能面からも、とりあえずトラックボールマウスを試してみたいという方にはまったくおすすめできませんが、専門性のある作業をするという人・M570t持っていてさらに使いやすさを追求したいという方にはかなりおすすめのアイテムだと思います。
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