さてさて、父の日特集記事が続いていましたが今回は久々に一発屋が人力車のバイトをしていた時の体験談になります!
当時、一発屋の人力車に乗ってくれたお客さんの中でも特にインパクトの強かった個性的なお客さんをご紹介しているこのコーナー、今回はパート2になります。
まだ読んでないよ、という方はこちらからどうぞ↓
今回は若干恐ろしい思いをした話なので心臓の弱い方は心してご覧ください(お化けではないですよ)。
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ガタイのいいお兄さん、実はオネェさん…?
ある時一発屋がお客さんを獲得するために声かけ営業に勤しんでいた時のこと、向かいからえらくガタイのいい男性と中肉中背の男性二人組が近づいてきました。
ガタイのいいお兄さんの方は30代後半くらい、中肉中背の方の男性は40代後半といったところでしたでしょうか。
まっすぐ一発屋の方に向かってきた二人組。
人力車に乗るお客さんとして、中年の男性二人組というのはあまりないケースなので若干身構え気味の一発屋。
すると、ガタイのいいお兄さん(以降ガタイさん)の方が、
「ねえちょっとこの子可愛いくなぁい?」
と、野太い声で中肉中背(以降中肉さん)に話しかけました。
落ち着け一発屋…周りには観光に来ている可愛い女の子もいるし、女性車夫もいる…まだ慌てるような時間じゃない…などと自分に言い聞かせていると、
ガタイさん
「ちょっとあなた!いいカラダしてるわねぇ!何してきたえてるの~?」
とガッツリ一発屋の腕をつかんでくるではありませんか!
なんとお兄さんはお兄さんではなく、オネェさんだったのです!Σ( ̄□ ̄|||)
意外と普通の男性の恰好しているんだなと当時は驚きました。
一発屋
「はは…人力車のバイトしてるとみんなこんなもんっすよ。」
ガタイさん
「そうかしら?向こうのお兄さんはそんなことないみたいじゃない?」
一発屋
「そっすね…まぁ個人差もあるんじゃないすかね…はは、それよりどうですかお二人で人力車(頼む去ってくれ!)。」
この時一発屋はまだハタチそこそこだったので、オネェさんがちょっと恐ろしくて、精いっぱいの笑顔で人力車をすすめつつも心の中では早く去ってくれと願っていました(今はそんなことはないです全国のオネェさんごめんなさい)。
ガタイさん
「いいじゃない!乗りましょうよ!」
中肉さん
「そうだね。せっかくだから乗せてもらおうか。」
一発屋
「ありがとうございます!(マジかぁ…)」
こうして一発屋は声かけ営業のテクニックを一切使うことなくお客さんを獲得することができたのです。
しかも乗ってくれた時間は長めの1時間30分。
嬉しいやら恐いやらの複雑な感情を抱きつつ人力車観光にいざ出発。
ガタイさん
「ねえお兄さん、さっき恐がってたでしょ!」
一発屋
「いやいやいや、そんなことないっすよ~。」
ガタイさん
「ウソ!わかるんだからぁ!いいのよ慣れてるから気にしなくって!」
当時の一発屋はまだ若かったとはいえそれないりにいろんなお客さんに対応してきたので、あからさまな嫌悪感や恐怖心をお客さんに対して表すことはなかったと思います。
お話を聞いてみるとオネェさんと中肉さんは某ゲイバー(オカマバー?)で働いている(中肉さんは彼氏だと思っていたのでここも驚きました)そうで、人と近い距離で接していることから人の細かな表情の変化や声のトーンで大体の感情がわかるのだとか。
1時間30分の間ほとんどガイドそっちのけでマシンガントークを繰り広げるガタイさん。
最初は恐怖を感じていた一発屋もお話が面白すぎてまったく恐怖心がなくなっていました。
同じサービス業とは言えやはり年季が違い、トークのうまさは本当に勉強になりました。
終始どっちが楽しませてもらっているのかわからない状況の中、人力車の観光は終了。
降車してそれではまた機会がありましたらよろしくお願いしますと社交辞令を言いかけた時、
ガタイさん
「はいこれ!少ないけど。それとこれ!よかったら来てね♥」
と、チップの5000円とガタイさんと中肉さんが働いている某ゲイバーの名刺を渡してくれました。
一発屋
「ありがとうございます!絶対行きますね!」
ガタイさん
「必ずよ!」
この時の会話はどちらも社交辞令であることはわかって交わしていたと思います。
しかし、この話には続きがあります。
長くなってしまいましたので、続きは次回に回すとしまして今回のお話はこれにて終了であります。
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