こんなことを書くと『どんだけ人力車のバイトってきついねん…』と思われる方もいると思いますが、見た目ほどはきつくないです。
その辺のことは以前の記事に書いてあるので興味がある方は見てみてください。
さて、今回の記事は久々に人力車のバイトに関係するものになります。
皆さんは浅草などの観光地に行った時に人力車の車夫見かけたことがあるでしょうか。
初めて観光地に行くとそれまでイメージしていたほど筋骨隆々のゴツい男たちばかりといった印象ではなかったのではないでしょうか。
もちろん人力車の車夫には男性が多いですし筋肉のある人も多いですが、中には華奢な男の子や女性の車夫もいることに気づくと思います。
そこで今回の記事では『どんな人が人力車のバイトに向いているのか』について、元車夫の経験からご紹介していこうと思います。
スポンサーリンク
人力車の車夫に向いている人ってどんな人?女性は?
さてここでは具体的に人力車のバイトに向いているのはどんな人なのかを理由共にご説明していきたいと思います。
女性は特に向いている!
まずは人力車のバイトをやる人間で、特に向いているのが女性です。
『え!?でも女性だと体力的に厳しいんじゃ…』
と思われるかもしれませんが、じつは人力車はすでに書いたように皆さんが想像しているほどは肉体的にきつくはありません。
ですので、よほどの虚弱体質の女性ではない限り人力車のバイトで体力的な問題が発生することはありません。
実際、私が現役車夫の時代にも男女比で言えば10対1程度だったとは思いますが女性の車夫が在籍しており、みなけっこう華奢な体をしていましたが男性車夫と変らず町中を走り回っていました。
スポンサーリンク
女性が人力車のバイトに向いている理由1
女性が人力車のバイトに向いている理由の一つ目は『お客さんの方から話しかけやすい』ということがあります。
以前の記事でも書いたこともあるのですが、車夫がお客さんに人力車を利用してもらおうとしたとき、待っているだけでは基本的にお客さんには乗ってもらえません。
ここで、人力車の車夫は『声かけ営業』を行うわけですがこれが人力車のバイトをする上でネックとなるテクニックであり、マニュアルはあるもののそう簡単に習得できるものではないのです。
ですので、出来ればお客さんの方から『乗りたい』とお声がけしてもらいたいというのが車夫の本音でもあります。
しかし、筋骨隆々のゴツい男性車夫にはじめての観光地でいきなり声をかけるというのをためらう人が多く、この点女性車夫であると警戒心が薄れるために比較的声をかけてもらいやすいということがあります。
女性が人力車の車夫に向いている理由2
女性が人力車の車夫に向いている理由の二つ目に『物珍しさ』があります。
人力車業界の中でも女性の車夫は全体の10%にも満たないと思われます。
それは女性が人力車の車夫に向いていないからではなく、車夫が肉体的に大変厳しいものというイメージが世間一般にあり、女性の応募自体が極端に少ないからです。
このことは逆に女性車夫の『女性車夫の物珍しさ』を生むこととなり、それを理由に女性の車夫を指名するお客さんも少なくはありません。
もちろん、どうしても女性と男性では筋力や体力に大きな差があるので体格のいい男女などの需要にこたえることは厳しい面もあります。
しかし、観光に来たご高齢のご夫婦や小さいお子さん連れのご家族などには女性車夫の与える安心感も大きな選定ポイントとなっているようでした。
そして、このようなターゲット層は人力車のマニュアルの中でも積極的に狙っていくべき層であり、この層を獲得しやすい女性はやはり車夫に向いていると言えます。
スポンサーリンク
持久系スポーツ経験者は向いている!
これは私を含めた車夫に言えることですが、『持久系スポーツ経験者』はやはり人力車の車夫に向いています。
『さっきそれほどきつくないって言ったのにやっぱ体力いるのかよ…』
と思った方もいるかもしれませんが、やはり人力車のバイトをする上で体力はあるに越したことはありません。
先ほども書いたように、人力車のバイトは声かけ営業によるお客さんの獲得が必須で、これが相当に難しいものになっています。
ですので、閑散期の平日などは限られた時間の中で一日中声をかけてもお客さんに乗ってもらえないこともないわけではありません。
しかし、休日や祝日、ゴールデンウィーク・お正月などの繁忙期(日)などにはかなりのお客さんに対応することになり、体力切れを起こしている場合でないことも多々あります。
実は人力車を運転する上で体力を使わない工夫(運転の仕方・ルートの選び方のコツ)もあるのですが、件数を多くこなす場合やはり体力は物を言い、繁忙期の売り上げは体力がある車夫に有利なように感じられました。
スポンサーリンク
人と話すことが好きな人は向いている!
人力車のバイトは肉体労働であるのと同時に営業(声かけ営業)の仕事でもあります。
一日中声をかけ続け、知らない人と話すことになるわけですのでやはり『人と話すことが好きな人』は人力車の車夫に向いていると言えます。
ここで勘違いしてはいけないのが、必ずしも『コミュニケーション能力がある』・『話が上手』である必要はないということです。
これは採用される大学生などを見ていて思ったことなのですが、自称『コミュ力が高い』『話が上手い』と言ったような人ほど即戦力にはなりません。
もちろん、中には根っからの才能を発揮していきなりガンガンお客さんを取る人もいなくはないのですが、営業トークのうまさと学生生活でのコミュ力・話のうまさは全く別次元の話です。
むしろ、なまじプライドがある分それが邪魔をして成長を妨げるといってもいいほどです。
ですので、実は人見知りだけど人と話すのは嫌いじゃないといったような人の方が謙虚に物事を吸収して売り上げが上がったりします。
スポンサーリンク
まとめ
今回の『人力車の車夫に向いてる人材』をまとめると以下のようになります。
- 女性
- 体力がある人
- 人と話すのが好きな人
もちろん、これ以外の人が人力車のバイトに向いていないかと言えばそうとも限りません。
実際、上のどれにも当てはまらない一見根暗のような人がひとたび町中で営業に入ると、別人のように声かけ営業をしてガンガンお客さんを取っていたりもしました。
ですので、あくまでもこの三つは私の個人的な見解として参考程度に見ていただけると幸いです。