前回、以前やっていた人力車のバイトについておすすめのポイントや応募の仕方、採用までの流れなど書きました。(>就活に使えるバイト最強候補の一角『人力車』)
今回はわたくし一発屋実際に人力車のバイトをやっていて『きつい!』と思ったことを書いていきたいと思います!
これから人力車のバイトを始めてみたい人、単純に職業の裏側が気になる人などなど興味のある方は読んでみてください。
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人力車のバイトってやっぱりきついの⁉︎
きついかきつくないかで言えばズバリ
きつい!
です。
しかも、これはみなさんが想像されているきつさとは違った意味でもきついのです。
人力車と言えば
重たい人力車に最大二人乗せて街中を走り続ける重労働
と言うイメージだと思うので肉体的なきつさが先行しがちですよね。
ですが、前回も書いた通り人力車のバイトは営業的側面が大きいので、本当にきついのは精神的なきつさの方かもしれません。
人力車のバイトの肉体的なきつさ
人力車の重さはどのくらいあるかご存知でしょうか。
その会社が使っている人力車にもよるのですが、二人乗り用の人力車で大体200kgちょっとという重さになっています。
そこに最大大人二人が乗るわけです(私は小さいお子さん連れの親子四人乗せたこともありますが…)。
仮に60kgの成人男性が二人乗ったとすると、およそ320kgほどの荷物を引っ張らなくてはなりません。
これを聞くとそれだけできつそうに感じますよね。
ただ、これはみなさんが想像されているほどのきつさではありません。
それこそ江戸時代にあった様な木のタイヤの人力車は鬼の様にきつかったと想像は出来ます。
しかし、現代の人力車は快適な乗り心地に加えて、車夫にかかる負担が最低限になる様に設計されています。
ですので、走り出してさえしまえばほとんど力を入れなくても動かすことが出来るのです。
『走り出してさえしまえば』とある様に、その前はそれなりに負担があります。
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『人力車の持ち上げ』と『走り出し』はキツい
まず、お客様が席に座りいよいよ出発となるその前に車夫は人力車を持ち上げなければなりません。
これにはある程度の筋力とコツがいりますし、お客様の体重によってはかなりキツいです。
とは言え一瞬なので慣れればそんなにキツいこともありません。
また、スピードが安定するまで(と言ってもものの数秒でですが)は人力車+お客様×2+地面の摩擦でかなりの負担があります。
人力車走行中のきつさはそれほどでもない
すでに書いた様に、人力車は走り出してさえしまえばそれほどきついものではありません。
思い違いをされている方が多いのですが、車夫はお客様を乗せた後ずっと走っているわけではありません。
それどころか、ほとんど歩いていると言ってもいいと思います。
人力車に乗る魅力は『乗り心地』と『観光ガイド』であり『スピード感』はあまり求められていません。
もちろん、小さいお子様連れのお客様などにはあらかじめスピードを出すか聞いて了解を得てからスピードを出すとかなり喜ばれることもあります。
しかし、体が外気に触れた状態で走行する人力車ではスピードを恐怖に感じるお客様も多いのです。
また、観光地を巡るので混雑した中では当然スピードは出せません。
このようなことから、人力車の車夫は基本的に歩きながらガイドをするのでそれほど肉体的なきつさはありません。
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坂道だけはとにかくきつい
私が人力車のバイトをしていたのは有名な観光地である浅草でした。
浅草はほとんど平坦な土地なので坂道を通ることは基本的にはありません。
しかし、厄介なのが台東区浅草と墨田区を隔てる隅田川です。
隅田川に架かる橋の多くは太鼓橋(中心がやや盛り上がっている橋)になっているので両区を行き来する際は坂を登らなければなりません。
坂を登るときは人力車の重さとお客様の体重がもろに車夫の両腕にかかります。
こればかりはいかに車夫の負担を減らす現代人力車と言えどもどうにもなりません。
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二月と八月はきつい
これは季節的な問題になるのですが、やはり寒さと暑さが厳しい季節は人力車のバイトもきついです。
まず二月は一年で最も寒い時期なのは言うまでもありません。
そのため、体が外気に触れた状態で走行する人力車は寒いので乗りたがらないお客様が多いのです。
加えて、お正月にお金を使っていることもあり、みなさん一様にお財布のひもが固いのです。
このようなことから二月は一日中声をかけ続けても一人もお客様に乗ってもらえず体が芯まで冷えることも珍しくありません。
人力車のバイトの給料は時給+歩合ですので、たとえお客様に乗ってもらえなくても給料が0になることはないので安心してください(社員さんの目は冷ややかですが…)。
続いて八月は一年で最も暑い時期ですので、お客様が乗れば乗るほどきついです。
八月は夏休みシーズンということもあり、比較的お客様の数は多い時期と言えます。
このため、一年間の中でも一番車夫が痩せる時期であるとも言えます。
私もある年の八月だけで体重が6キロ落ちたこともありました。
それでもお客様が多いと必然的にお給料は増えるのでうれしい悲鳴とも言えるかもしれません。
余談ですが、人力車のバイトをする上で比較的楽に稼げる時期があります。
それは、お正月とゴールデンウィークとシルバーウィークです。
お正月はハレの月ですのでお客様の財布のひもが緩みます。
ゴールデンウイークとシルバーウィークは気温もちょうどよく、お客様が大型連休でお金を使いに来ているので人力車に乗っていただけることが多いのです。
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人力車のバイトの精神的なきつさ
前回の記事でも書いた通り、人力車のバイトは肉体労働の側面に加えて、営業職的な側面が大きなウェイトを占めています。
お客様の方から声をかけていただいて、乗っていただくということは稀なケースです。
車夫は人力車に乗ってもらうために、観光に来たお客様に声をかけなくてはいけません。
これが本当に難しく、慣れない車夫がつまずくポイントでもあります。
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声かけ営業の難しさ
声かけ営業はただ闇雲に声をかければいいということではなく、乗ってくれそうなお客様を見極めて声をかける必要があります。
これは会社で教えてくれることではありますが教えてもらったからと言ってすぐに見極めができるようにはなりません。
それどころか、ベテランと言われるような人でさえ百発百中とは全くいかないのです。
人力車のバイトを始めたばかりの時や調子の悪い時は一日中声をかけ続けても一人も乗ってもらえないということも珍しくはありません。
前回の記事でも書きましたが基本的に声かけ営業では千回声をかけて三人乗ってくれればいい方というスタンスで臨む必要があります。
ですので、これだけ声をかけてるのに誰も乗ってくれない…と腐ってしまうようなメンタルでは成り立ちません。
ただ、どこの会社もそうなのかはわかりませんが、人力車の車夫には気さくな人が多いので先輩車夫からアドバイスがもらえたり、社員さんからも適切な指導をしてもらえるのでいつまでたってもお客様が取れないということはほとんどありません。
人力車に対する悪いイメージ
悲しいことですが観光地に来られるお客様の中には観光人力車に対する悪いイメージをお持ちの方もいらっしゃいます。
ある時、私が若いカップルに声かけ営業をした時のことなのですが、男性の方から「ぼったくりだろ?騙されねーからな!消えろよ!」と言われたことがありました。
確かに人力車に乗ることは決して安い観光とは言えないのですが、まだ始めて間もなかった頃の私にとってはかなりショックな出来事でした。
しかし、人力車が今や観光地では当たり前の観光であるとは言え皆が皆好意的なイメージを持っているとは限らないのは当然のことであると言えます。
中には田舎者をだまして高い料金を取るなんてイメージの方がいるのも事実なのです。
ですのでここは割り切ってやっていく必要があります。
余談ですが、人力車のバイトで男性車夫がカップルに声かけ営業をする時に一つ注意点があります。
それは決して女性の方に声をかけないことです。
仮に話を聞いてくれることになって女性の方が興味津々といった態度でも男性側をおろそかにしてはいけません。
こちら側としてはナンパをするような気は一切なくても、男性としては自分の彼女が他の男性と話しているのは面白くないのです。
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人力車のバイトってきついの⁉元車夫の体験談、一発屋のまとめ
これまで、人力車バイトのきつさについて肉体的、精神的きつさに焦点をあてて書いてきました。
これを見るとこれから人力車のバイトをやってみようかなと思っていた人はしり込みしてしまうかもしれませんね。
しかし肉体的なきつさはやっているうちに体力も筋力も付きますので実際はほとんど問題になりません。
人力車の車夫がみなフィジカルエリートではなく華奢な元OLの女の子がいたりすることからもそれは明白です。
また精神的なことも仲間や社員さんがフォローしてくれることも多いです。
なによりも、人力車のバイトをやっていてよかったことの方が多いので始める前に悩むよりはとりあえずやってみるのもいいと個人的には思います。
苦あれば楽あり、で大変な仕事ほどうれしい出来事がより嬉しく感じるものです。
この春、大学に入学した学生さんは自分磨きにもなる上に就活にも恐ろしく強い人力車のバイトを始めてみてはいかがでしょうか。
きっと卒業前には見違えるほど強い自分になっていることでしょう。
さてさて、いい感じにまとまったところで今回の記事はこれにて終了であります。
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